「意欲」が見た目を若返らせる

見た目年齢が老ける理由は、もう1つあります。それは意欲の低下。年をとっても元気でいたいという意欲のある人は老けにくいのです。

どういう人が老け込みやすく、どういう人が老けにくいかを考えてみてください。

いつまでも若くありたいという意欲を保っている人は、脚力が衰えないように足腰を鍛えるでしょうし、ボケないように頭も使うでしょう。また、人と会うときは外見に気をつかうでしょう。

逆に、そうでない人はどんどん老け込んでいきます。

言葉を変えて、60代や70代がどんな年代かを考えてみましょう。

まず60代は、普段から歩いていないと歩けなくなっていく年代です。寝たきりまではいかないにしても、脚力は確実に衰えていきます。

また、この年代は頭を意識的に使っていないと、ボケるのが早くなるリスクがあります。

これに対して、70代は、60代のときに歩いてこなかった人が寝たきりになり始める年代です。また、60代に頭を使ってこなかった人が本当にボケたようになってしまう年代が70代です。

定年をきっかけに老け始める男性は多い

しかし、60代から歩くことや頭を使うことを意識してやっていた人は、身体能力も脳もおおむね50代くらいのレベルを保つことができます。

見た目も同じことで、外見に気をつかわなくなったとたん、人は一気に老けて見えるようになります。

男性の場合、定年をきっかけに老け始める人が多いようです。

頭を押さえてうつむくシニア男性
写真=iStock.com/Yagi-Studio
※写真はイメージです

今は65歳定年が主流になりつつありますが、60歳定年にしろ、65歳定年にしろ、定年退職を機に外見に気をつかわなくなる人が多いような気がします。

定年退職して、新たな仕事に就くこともなく、家にずっといると、もうスーツを着る機会がありません。ユルユルの部屋着で過ごす時間が大半を占めるようになってしまえば、たまに外に行くときも外見に気をつかわなくなると思います。

一方、女性の場合は、子育てが終わる頃から老け始める人が多いようです。早い人では50代くらいでしょうか。

子どもが大きくなって、ママ友とのランチ会などが減ってくると、気合いを入れてお化粧する機会も少なくなり、そこから老け込んでいくようなことが起こるのでしょう。