何にどの程度時間がかかっているか、2週間記録してみる

(1)ログを取る

計画通りに実行できないのであれば、目標達成のために使える時間に対して、やることを詰め込みすぎている可能性が高いです。

では、そもそもなぜ、時間以上にやることを詰め込んでしまうのでしょうか。

それは、見積もり時間が甘いからです。

30分で終わると思っていたタスクに1時間かかった。1時間で終わると思っていたタスクに2時間かかった。この誤差の積み重ねが、実行不可能な計画になる原因なのです。

誤差のない見積もり時間を出すためにも、現状、何にどのくらい時間がかかっているのか、把握していく必要があります。

そこで、何にどのくらい時間がかかっているかログ(記録)を取ってみましょう。

まずは2週間、ログを取ってみてください。「毎日、すべてのタスクのログをつけなければ」と思ってしまうと窮屈になるので、気づいたときだけで大丈夫です。

必要な所要時間を予測して結果との誤差を把握する

(2)見積もり時間を割り出す

所要時間を正確に見積もる方法は、経験しかないということも事実です。経験を重ねることで、より正確な時間を読めるようになります。とはいえ、経験を重ねることだけを、指をくわえて待っているのは時間がもったいないことです。

吉武麻子『目標や夢が達成できる 1年・1カ月・1週間・1日の時間術』(かんき出版)
吉武麻子『目標や夢が達成できる 1年・1カ月・1週間・1日の時間術』(かんき出版)

そこで2週間、見積もり時間を考えながらログをつけます。

まずは、「このタスクはどのくらいかかるだろう?」という予測をします。そして、実際にタスクを実行したあとに、結果時間を書き出しましょう。そうすることで、見積もり時間と結果時間の誤差を把握することができます。

もちろん、同じタスクでも状況や環境によって、時間差が生まれることもあります。だから、重要なことは完璧な見積もり時間を出すことではありません。平均値を割り出すイメージです。軌道修正ができる程度の誤差であれば問題ありません。

スケジュールを組み立てるときは、見積もり時間を立てた上で計画していくようにしましょう。

それぞれのタスクの結果時間を見ると、思っている以上に「このくらいでできるだろう」と時間を甘く見積もっていたことに気づくはずです。

見積もり時間内に終わらなかった場合は、次回設定する際に、不足した時間も組み込みます。そして、「実行→結果時間のチェック→見積もり時間の修正」を繰り返していきます。このようにして、見積もり時間の精度を上げていきましょう。

見積もり時間を設定するメリットには、「見積もり時間内に終わらせる」という意識が働くため、集中力が持続するということもあげられます。