中高年期に豊かな人間関係を育むにはどうすればいいか。浜松医科大学名誉教授の高田明和さんは「友達を広げられるかどうかは、自分の人格が問われる。人間にはいろいろな面があり、外からはうかがい知れない欠点もある。そうした面は最初から見ないで、適度の無関心でいることが年配の友人同士のマナーである」という――。

※本稿は、高田明和『孤独にならない老い方』(成美堂出版)の一部を再編集したものです。

秋の公園を歩くシニア男性のペア
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知り合い・仲間と違う「友人」の示す本当の意味

世の中には三種類の友がいる。君を慕う友、君を忘れる友、君を憎む友である。

モラリスト シャンフォール

米国に住んでいてつくづく思ったことの一つに、「友人(friend)」という言葉の解釈があります。

friendは、特別に親しい相手にだけ使う言葉なのです。

米国では、一緒に働いている人や、つき合っている仲間の経歴がわかりません。

本人に聞くのも失礼ですし、「彼はオランダから来た人だよ」「エール大学を出ているらしい」などということ以外、まるで知らないのが普通です。

そのため、知人を紹介したりする時は「知り合い(acquaintance)」とか「仲間(colleague)」という言葉を使い、friendは使いません。

そんな背景があるので、friendという言葉には大変な重みがあるようです。