ネット検索を効率よく使うには、どうすればいいのか。ウェブ解析コンサルタントの江尻俊章さんは「Googleなどの検索エンジンは検索履歴や閲覧履歴、位置情報などを保存し、ユーザーに合わせた検索結果が表示されている。その結果、本当に欲しい情報が手に入りにくくなっていることがある」という――。

※本稿は、江尻俊章『ずるい検索 賢い人は、「調べ方」で差を付ける』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

携帯電話に困っている女性
写真=iStock.com/LordHenriVoton
※写真はイメージです

同じ検索エンジンを使っても人によって結果は違う

Googleなどの検索エンジンは、ユーザーの検索履歴や閲覧履歴を保存し、そのデータをもとに「ユーザーが必要としているであろう」結果を出力しています。便利な反面、自分が求める情報が得づらくなる部分もあります。

自分の記録をもとに検索結果がパーソナライズされるということは、同じGoogleという検索エンジンを使っていても、ユーザーによって検索結果が異なることになります。

例えば、「株式会社江尻」というように、日本中に同じ会社名の企業がたくさんあるような場合(実際にこの名前の会社が存在するかはわかりませんが)、会社名を検索すると、ユーザーがいる場所の近くにある企業のサイトが上位表示されます。

これはユーザーのロケーション(位置)情報をもとにパーソナライズされているからです。もし、東京にいる人が北海道の「株式会社江尻」を知りたい場合は、かえって不便にもなるわけです。

あるいは、自社サイトの検索順位や自社商品の認知度を検証する場合、それらに関する言葉で検索をしても、客観的な情報を得ることができません。