ついにiPhone 15シリーズが発売された
Appleは9月22日、iPhoneの最新モデルとなるiPhone 15シリーズを発売した。標準モデルのiPhone 15に加え、大画面版のiPhone 15 Plus、上位モデルのiPhone 15 Pro、上位モデルの大画面版であるiPhone 15 Pro Maxの計4種類をラインナップする。
新要素の一部は、標準モデルでも上位モデルとほぼ同じものが組み込まれている。例年のiPhoneでは新機能がまずは上位モデルでデビューし、1年後に標準モデルに「降りてくる」パターンが多かった。米大手日刊紙のUSAトゥデイは、「興味深いことに、最もインパクトのある変更のいくつかは、iPhone 15の全モデルで利用可能だ」とも述べ、標準モデルのiPhone 15でも充電やカメラなどの新たな機能の恩恵にあずかることができると強調している。
ほか、iPhone 15シリーズは、より長く使い続けられるように改善されている。標準モデルが欲しい人はもちろんのこと、高額な上位ラインナップをねらっている人にとっても、買い換えの好機となりそうだ。
独自のLightning端子からType-Cへの移行
大きな注目を集めたのは独自規格・Lightning端子の変更だ。iPhone 15シリーズの全モデルで廃止され、新たに共通規格のType-Cを搭載した。
2024年からEUで販売されるすべての携帯電話にType-C端子の搭載を義務付ける、EUの新しい規制に準拠した。対応期限が迫るなか、Appleとしても標準モデルを含め一挙に対応せざるを得なかった事情がある。
Lightning端子からType-Cへの移行をめぐっては、昨年からこの話題が盛りあがっていた。Appleのワールドワイド・マーケティング担当副社長のグレッグ・ジョスウィック氏は昨年10月、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙によるテック・ライブに登壇。Type-Cへの移行を迫るEU規制に準拠できるかと問いかける同紙テック担当のジョアンナ・スターン記者に対し、「私だってちょっとは譲歩できるかもしれませんよ」とユーモラスな口調で対応をほのめかした。
直球での回答を避けながらのおどけたニュアンスに会場が沸くと、センシティブな質問への対応を緊張した面持ちで見守っていたソフトウェアエンジニアリング担当副社長のクレイグ・フェデリギ氏も顔をほころばせた。