陸自の半分は九州男児の血液でできている

極端な例ですが、彼女の実家に結婚の挨拶に行ったら、

「ウチの娘と結婚したければ、陸上自衛隊に入って“漢”になりなさい」

くらいのことを言われて入隊する隊員もいるほどです。

九州は、全国的に見て入隊者が多いため、冷戦の時代はエリート九州男児をソビエト連邦対策で北海道に送り込んだりしました。また、人手不足に苦しむ関西地方の対策のために、九州男児が送り込まれたり、さらに、勤務成績優秀な九州男児は、関東の精鋭部隊などに引き抜かれたりしました。

つまり、陸上自衛隊の半分は、九州男児の血液でできていると言っても過言ではありません。

しかし、優秀な隊員を全国に送りすぎた結果、昭和の時代は、九州の陸上自衛隊は荒くれ者の九州男児だらけになり、くわえタバコにねじり鉢巻の全盛期の吉幾三みたいな隊員だらけになったそうです。

女性は「ぴえん系」より「エンピ系」が多い

また、あまりにも全国に九州男児を送り込んだ結果、全国の地方のスナックに九州出身の隊員が通い詰め、

「ママ、わしら九州男児やから、いも焼酎が飲みたか~。金は払うけん、黒霧島置いてほしいばってんが~」

とリクエストし、黒霧島が全国区の焼酎になった、という与太話もあるくらいです。

つい、九州男児ばかりに目が行きますが、九州の女性にとって、男と対等に戦える陸上自衛隊はとても魅力的な職場でもあります。そのため、陸上自衛隊に入隊することに抵抗のない女性がとても多いのも特徴です。結果、元女優や元モデルなどのちょっとレベルの違う美人が定期的に入隊してきます。

また、九州の女性は「ぴえん系」のタイプが少なく、むしろ男と一緒に喜んで穴を掘る「エンピ系」女子が多いです。ちなみに、「エンピ」とは陸上自衛隊用語で「シャベル」のことです。

しかし、そんな九州ですが、九州北部の4師団と九州南部の8師団ではまったく雰囲気が違います。

シャベルで地面を掘る様子
写真=iStock.com/miriam-doerr
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