グローバル大企業が表明した「NO」
9月19日、ジャニーズ事務所は取締役会で何らかの重要な意思決定を行った模様です。その結果は10月2日に予定されている記者会見で発表されることになります。
ジャニーズ事務所を巡る社会の空気は日に日に厳しいものになっています。先日9月7日に4時間に亘る記者会見で故ジャニー喜多川氏の性加害を認め、被害者への謝罪と補償に向き合うと決め、再発防止体制を作ると表明したにもかかわらず、社会はそれでもまだジャニーズ事務所は許されざる存在だと捉えているようです。
性加害を知っていた業界関係者はこのまま静かにジャニーズ事務所には活動を停止してほしいところでしょう。この問題、多くの関係者が証言するようにメディアもスポンサー企業も知らなかったはずはないのです。第三者委員会が調査範囲を広げる前にジャニーズ事務所が消えたほうが助かります。
その空気に都合がよい存在が現れました。グローバルでビジネス展開をする大企業トップです。彼らはルールとしてチャイルドアビュース(児童虐待)に加担することができないことになっています。過去に自分たちの宣伝部がそのことを知っていたかどうかはさておき、今、知ってしまった以上、この先はこのままジャニーズ事務所と取引をすることはルール上できないとNOを表明したわけです。
「ジャニーズと取引をすることは悪いこと」と認識された
ここで社会の空気が変わりました。ジャニーズと取引をすることは悪いことだという認識が社会全体に広まったのです。
すると当然のことですがルール上、グローバル企業ほど厳しくはない企業でもジャニーズを広告で起用する価値がなくなります。宣伝は企業や商品のイメージを上げるために行うものですから、とりあえず広告起用を控えようとスポンサーが考えるのは経済合理性として当然です。
さらに言えばスポンサーがNOならばメディアもこの秋以降の新番組にジャニーズのタレントをキャスティングする経済合理性がなくなります。こうして一気にジャニーズ需要が激減したというのがこの一カ月で起きたことです。