尾崎豊は1983年12月、18歳でデビューし、「10代の教祖」「反逆のカリスマ」などと形容される伝説のロックシンガーになった。彼を見出した音楽プロデューサー、稲垣博司さんの著書『1990年のCBS・ソニー』(MdN新書)より、伝説の始まりとなったデビューライブの様子を紹介する――。
音楽祭で手を空中に持つ幸せな歓声の群衆
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偉大なミュージシャンは27歳で死ぬ

1983年12月1日、アルバム「十七歳の地図」、シングル「15の夜」でデビューしたのが、この世を去って30年をすぎた今でも若者に熱く支持されている尾崎豊でした。

彼が亡くなった時に2歳だった一人息子の尾崎裕哉が、父親の年齢を超えて何年も経つのですから、感慨深いものがあります。