良質な睡眠のために摂るべき栄養成分とはどのようなものか。健康や福祉を専門とするジャーナリストのキム・ジョーンズさんは「不足すると不眠症を引き起こすといわれる葉酸と抗酸化物質を多く含むキウイフルーツは、睡眠に効くスーパーフードである。ある実験では、よく眠れない人に就寝1時間前にキウイフルーツを2個、続けて4週間食べてもらったところ、寝つくまでの時間が短く、睡眠時間が長くなり、ぐっすりと眠れたという結果が出た」という――。
※本稿は、キム・ジョーンズ『最新科学が証明した睡眠にいいことベスト211』(文響社)の一部を再編集したものです。
睡眠に効くスーパーフードの驚くべき効果
普段の食生活が、体重や気分、心臓病や2型糖尿病、さらには癌のリスクまで、さまざまな影響を与えることはよく知られています。
でも、私たちが食べたり飲んだりするものが、眠りを妨げたり促進したりすることは、あまり知られていません。
健康的な睡眠サイクルを維持するには、それを助ける役割を持つ脳の神経伝達物質生成に必要な栄養素を、毎日の食事から摂ることが大事です。
眠りを妨げる特性のある食品もあれば、眠りを誘う特性のある食品もあります。
また、「食べる時間」や「食べる量」が、眠りやすさに影響することもあります。
あなたが口に入れたものは、眠りに役立っているでしょうか?
本稿で紹介する食生活のコツを、ぜひ、快眠のために役立ててみてください。
まず、ビタミンCと食物繊維が豊富なことで知られるキウイフルーツは、睡眠に効くスーパーフードでもあります。台湾の台北医学大学が行った実験で、よく眠れない人に、就寝時刻の1時間前にキウイフルーツを2個、続けて4週間食べてもらったところ、素晴らしい結果が出ました。
被験者は、寝つくまでの時間が短くなり、睡眠時間が長くなり、ぐっすりと眠ることができました。キウイフルーツに葉酸と抗酸化物質の含有量が多いことが、眠りの改善に役立つと考えられています。
葉酸と抗酸化物質の不足は、不眠症を引き起こすと考えられており、葉酸不足はむずむず脚症候群と関連があるとも言われています。