働かなくなると「前頭葉の萎縮」が進む

働かなくなると、特に前頭葉の萎縮が一気に進みます。

前頭葉が老化してしまうと、何事にも意欲がなくなり、活動することがおっくうになり、脳の老化にさらに拍車がかかっていくのです。

人間の脳のチョークローブで指す人間の手
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体力が続く限り、無理のない範囲で働ければベストですが、現実にはそれが難しいケースも多いと思います。

ですが、それでも隠居などを考えず、現役の意識を持ち続け、何でもいいので活動することが何よりも大切です。

そのために、退職や引退の時期を迎えたら、次に何をやるのか、準備しておくことが大切です。

しばらく休んでから次のことを考えようと思っていると、だらだらと何もしなくなってしまう、ということが多いのです。

前頭葉の老化は40代から始まる

前頭葉の老化は40代から始まっています。

歳をとるほど意欲が低下するのは自然な現象ですが、対処するために前もって退職後の活動プランを決めておくことが重要です。

例えば、商店主をやっている人や、建築士や会計士などの資格を持った人、職人や農業、漁業、林業といった仕事であれば、自分からリタイアするのは得策ではありません。どれも自分から退職すると決めない限り、続けられる仕事です。

体力が続く限り、できる範囲で働くこと。それが老いを遅らせるベストな方法です。

また、退職後に何か新しい仕事を始めるのも良いでしょう。現在は年金額も少なくなってきていますし、経済的な意味でも良いことです。

契約社員やアルバイトなど、どのような形態でもいいので、定年退職後にも働き続けることをおすすめします。