雑談を盛り上げるにはどうすればいいのか。構成作家の永田篤さんは「『最近、どこに行きましたか?』と聞かないほうがいい。そう聞くと『どこにも行ってない』と返したくなる。『最近、どこか行ってきたんじゃないですか?』とYES前提で聞けば、会話につながりやすい」という――。

※本稿は、永田篤『一番「伝わる」会話のコツ だから僕は、しゃべらない』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

オフィスで会話をする2人の男性
写真=iStock.com/jacoblund
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「最近何かありました?」が最強の質問である理由

ラジオの定番コーナー・フリートークは、何もなしの状態からは始められません。

普段もっとも使いがちなつくり方は、構成作家からの「最近何かありました?」という質問を打ち合わせでパーソナリティに投げかけるのが基本でしょうか。

あるラジオでは、打ち合わせで、パーソナリティさんの「今日フリートーク何話そうか?」をきっかけに、たとえば次のような感じに僕が立て続けに質問をして、最近の記憶を探っています。

「最近、どこか行ってきたんじゃないですか?」
「すごい人に会ったんじゃないですか?」
「すごいもの買ったんじゃないですか?」
「おいしいもの食べたんじゃないですか?」
「何か気づいたことがあったんじゃないですか?」

そうすると、だいたい、「そういえばこの前……」という風に、お話しできそうなことが見つかります。YES前提で質問する形なので、このほうが記憶を掘り起こせるのではと思っています。「行きましたか?」だとすぐに「行ってない」と返したくなりますので。