“ラジオの帝王”伊集院光のフリートークは何がすごいか

そこからは、基本的にパーソナリティさんの記憶からフリートークを構成していき、たまに分からない部分や疑問・質問があった場合、構成作家が質問して、フリートークをつくり上げていきます。この作業ができるかどうかは、ほとんどパーソナリティさんの才能によります。まったくのウソ話、つくり話をすることは僕の知る限りではありません。話を盛ることはあるかもしれませんが、それはパーソナリティさんの頭の中のことなので、構成作家には分かりません。

過去に、「自分のおばあちゃんが気合を入れるときオロナミンCを飲む」というエピソードを話すときに、フリートークが終わった後、「実は自分のおばあちゃんじゃなく、嫁さんのおばあちゃんの話なんですけどね」と告白されたことがありますが、まあ、大きく考えたら間違いでもないので、かわいいもんです。

ラジオ界の帝王・伊集院光さんが行われている、深夜ラジオのオープニングで、「最近気づいたこと!」から一言報告して、その後のフリートークにつなげる、という手法は、ものすごくよくできているなと思います。気づいたことがタイトルのような意味合いを持ち、フリートークの中のどこかで、なぜそう気づいたのか回収される。これから始まる伊集院さんのフリートークへの期待感も高まりますし、素晴らしい構成だと思います!

僕が中学生の頃からずっと深夜ラジオを続けている伊集院さんは今も変わらず尊敬の存在です。今もお会いしたら緊張すると思います。

話のネタに、朝からパチンコに行くもトークはNG

ほとんどないですが、まれにパーソナリティさんが話そうとしていることが放送に適さない場合があります。放送コードに抵触しそうな話であったり、その方が抱えているスポンサーさんとの兼ね合いであったり。

昔、一緒にラジオをやっていたある芸人さんがパチスロの台になるということで、その芸人さんと仲が良かった僕は、導入初日に朝一でホールの行列に並んで、一緒に打ったことがあります。もちろん、ラジオのフリートークで話すことを見越して打ちに行ったのですが、この話を放送で話そうとしたら、マネージャーさんからNGが出まして。なんでも、ひとつのスポンサーさんをサービスすると、他のスポンサーさんに申し訳ないから、という理由でした。