「成功した1日」を翌日、翌々日に広げていく
受験生時代の僕の場合だと「いまの数学の過去問の完答率は4割程度だから、本番までに7~8割まで上げたい。そのためには、苦手なベクトル分野の正答率をもっと上げなくてはいけない。ベクトル分野で得点するためには、もっと基本的なところから、具体的には青チャートのレベル5クラスの問題からベクトルの問題を復習していかなくてはいけない。だから、青チャートのレベル5のベクトルの問題をすべて復習しよう」というようにしていました。目標からさかのぼるようにして、どんどん逆算していくのです。すると、目標を1日あたりのノルマまで分割することができます。
毎日のノルマ制という仕組みは、ここでも役に立ちます。先ほども言ったように、ノルマとして設定した「やるべきこと」をこなしさえすれば、後は遊んでも構わないという仕組みは、メリハリをつける上で有用だからです。多少遊ぶことによって、日々の生活の中でストレスを解消することができますし、危機感を持ちながら毎日机に向かうことができるようになります。
だからこそ、夏休みのような長い期間を相手にする際には、最初からすべての計画を立てるのではなく、1日ごとのミニマムな成功パターンを全体に広げていくという方法を取ったほうが良いのです。
「完全無欠な計画」を立ててはいけない
計画を立てるときに、ついつい自分の願望を先行させた「完全無欠な計画」を立ててはいないでしょうか。そうした計画は、しばしば自分の計画遂行を手助けするどころか、逆に邪魔してくる存在になりえます。
1カ月、2カ月という長い期間の中で納期を守ることを要求されているのであれば、やるべきことから逆算した目標を日割りして、1日ごとのノルマを立てて、それを地道にこなしていくという方法が、より適しています。
ムリに計画にこだわらず、1日ごとの柔軟なプログラムを組む方が、場合によっては仕事が進むかもしれません。長期的に勉強をする際には、ぜひ参考にしてみてください。