ゲームの終わらせ方を具体的に確認すべき

子どもにゲームをやらせる場合、親は覚悟を持って管理をする必要があります。まず、どんな内容のゲームで遊ぶかを知っておきましょう。

ゲームを始める前に「これはどんなゲームなの?」「どうすれば勝ちなの?」と聞いて、子どもに説明してもらいます。一番大事なのは、どうやって終わらせるかです。短時間で終わるゲームはほとんどないので、「今日はどこまでクリアしたいの?」と目標を設定しておきます。そして、「うまくいくと何分くらいでクリアできそう?」「時間がかかるとしたらどれくらいかかりそう?」と2パターンの質問を投げます。

こういう場合、たいてい子どもは「15分くらいかな」とうまくいったときの時間を言います。ところが、実際やり始めると、「いやいや、気づいたら3回戦に入っちゃったんだよ」「ステージが変わって強い相手が出てきちゃったから、ここでやめるわけにはいかない」など言い訳を並べて、平気で約束を反故にしようとします。

だから、ゲームを始める前に「時間がかかるとしたらどれくらいかかりそう?」と先に聞いておく。ここではじめて子どもは時間の上限を意識できるようになります。そして「30分を超えるのはよくないから、ステージを一つクリアしたら教えて。残り時間があと何分使えるかで考えてみることにしよう」と、中間でチェックすれば時間オーバーを防ぐことができます。

親子の間で、長くても30分などと上限の時間を決めることで、ゲームに遊ばれる状態を防げます。

小学生にはオンラインゲームをやらせないほうがいい

コロナ禍を機に、友だちなどと対戦できるオンラインゲームが小学生の間でも人気になっているようです。しかし、自制心がまだ育っていない小学生の場合、「ここで抜けるね」と自分から言うことができません。オンラインゲームをやらせるかどうかは慎重に判断すべきというのが私の考えです。

スマホを見ている子ども
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不登校の子どもや、学校で何かつらい思いをしている子どもにとっては、オンラインゲームの世界が「自分の居場所」となって救われることもあります。オンラインゲームには、人とつながり合えるという価値がある点は理解しておきたいですね。そうした理解は持ちつつも、「メリハリのある生活を大事にしたい」「子どもの学習面を育てていきたい」と願っているご家庭の場合、小学生のうちにオンラインゲームに参加させることを私はおすすめしません。

友だちに誘われて一緒に遊びたいという場合は、各家庭の意識レベルにもよりますが、「今日は何時から何時まで遊ぶみたい。時間になったら声をかけましょう」とその友だちの親と連絡を取り合うなどして、足並みをそろえておくといいでしょう。ただし、ゲームに無頓着な家庭が混じっていると足並みがそろわないので、相手は選ぶ必要があります。

オンラインゲームでは時間管理に親が介入すると最初から決めておけば、メリハリをつけて遊ぶことができます。子どもをゲーム依存から守るのは親の大事な役目です。