「ヤンキー座り」をイメージして腰を落とすといい

体に負担をかけない座り方とは、以前の記事で解説したナチュラルポジションを意識した座り方ですが、着座前後の動作においても意識すべきポイントは同じです。

その上でさらに着座するまでに気にするべきことは3つです。

ひとつ目は、椅子を目の前にした時の姿勢です。

ヒザの裏側、もしくはヒザ裏の少し下あたりを椅子に接して立ちます。これは、椅子から離れすぎて立つと、姿勢を崩さずに座るのが難しくなるからです。

この際、視線はまっすぐ前方に向け、リラックスした姿勢で、浮遊ろっ骨を閉じたナチュラルポジションで椅子の前に立ちましょう。

ふたつ目は、腰の落とし方です。

視線を正面に向けたまま、足を「回外」させた状態で腰を落としていきます。これにより、力みがなく、浮遊ろっ骨が閉じた姿勢を維持できます。

例えるなら“軽めのヤンキー座り”でしょうか。着座するまで、ヤンキー座りをする際の下半身をイメージしながら腰を落としていってください。

ちなみに、足を開いたままでいてもいいのですが、そうはいかない場合は、上半身を動かさずに「回外」の意識を保ったまま両ヒザを近づけましょう。

背もたれにもたれてはいけない

3つ目は座る位置です。

ひとつめの姿勢をとることで、意識しなくても座る位置は自然と深くなります。お尻の位置は背もたれまで来ますが、背中は背もたれにはつけません。

多くの椅子は、背もたれが角度の差はあれど後傾しています。この背もたれ通りに背中をくっつけた場合、上半身もカーブに沿って後傾してしまい、ナチュラルポジションがあっさりと崩れてしまうので注意が必要です。

この3つに気をつけながら腰を落ち着かせ、あとは立ち上がるまで、ナチュラルポジションをキープしてください。

これを自然にできるようになれば、首・肩・腰に過度な負担がかからず、体が硬い人は特に座っているだけでストレッチしたかのように全身がほぐれていくはずです。