なるべく夜は静かに過ごすのがポイント

深部体温は、一度上げてからのほうが低下しやすくなるという特徴があるため、サウナによって体をジワジワ温めてから水風呂に入ることで体の中心部に血液を集め、いったん深部体温を上げると、その後は夜にかけてスムーズに体温が下がり、ぐっすりと眠れるようになるのです。

ただし、このときに大切なことは、水風呂から出たあとに外気浴や脱衣場で十分に休み、体を平常モードに戻すことです。

小林弘幸『医者が教える 心と体が本当にととのう サウナ習慣』(Gakken)
小林弘幸『医者が教える 心と体が本当にととのう サウナ習慣』(Gakken)

水風呂から出たばかりのタイミングでは、サウナの熱さと水風呂の冷たさによって、交感神経が強く働いています。いわば体が興奮状態にあるため、このままでは副交感神経が優位になりにくいまま夜を迎えてしまい、逆に入眠しにくくなってしまいます。

サウナと水風呂によって刺激を与えた交感神経を落ち着かせるため、必ず外気浴や脱衣場でゆったりと休憩するようにしましょう。

副交感神経が優位となってしっかり働き、深部体温が十分に下がって眠気を覚えるのは、いったん深部体温が上がってから約1時間後といわれています。

つまり、夕方にサウナと水風呂によっていったん深部体温を上げてから、休憩で自律神経を落ち着かせておけば、帰宅後に深部体温がスムーズに低下して自然と眠くなる……というわけです。

なるべく夜は静かに過ごすように心がけて、副交感神経がしっかり優位に働くように気をつけましょう。

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