政治家が劣化した原因は選挙制度にある

岸田総理の長男で総理秘書官のポストにあった翔太郎氏が、公邸内で忘年会を行う不祥事で更迭されたことをきっかけに、世襲政治への批判は高まっている。岸田総理が長男を総理秘書官に任継したのは、いずれ政治家として跡を継がせようとする意図が明白だったからである。2世議員どころか4世議員となるそうだ。

世襲についての批判をかわすため、形式上“公募”が採られているが、それは形式であって、公募した後、どのような理由で特定の候補者を選定したかは、明瞭ではなく透明性を欠く。公募という名のブラックボックスの中で、前の国会議員の後援会幹部が後継者を指名しているのが実態だ。