利他の行為は自分に返ってくる
きちっとしたスーツに身をつつみ、面接に臨みます。超高層ビルのなかにある会社のエントランスがまぶしかった。
「こんなところで働けたら……」
それが、この面接の2カ月後に現実になります。初の転職活動が成功し、ぼくは中途入社の社員として歓迎され、仕事を開始することができたのです。
「正木伸城と申します。どうぞ……よろしくお願いいたします!」
入社時に社員のみなさんの前であいさつをしたとき、ぼくは涙をこらえきれませんでした。その前後に確認した話ですが、今回の転職には、(父もふくめ)さまざまな人が尽力してくれていました。感謝しかありません。
「情けは人のためならず」といわれます。ほんとうにそうだと思います。情けは相手のためではなく、めぐりめぐって自分のためになる。ぼくは、何人もの友人の話を「メンタル相談室」で聞いてきました。まさにギブに徹してきました。それが、さまざまな縁のなかで化学反応を起こし、転職の成功につながったのです。
それは、一見すれば「そんなことになんの意味があるの?」と感じられるような取り組みです。ですが、利害やメリット、損得などを気にせずに、利他の行為を展開するなら、潤沢なめぐみがあなたにもたらされるでしょう。