「気の毒な人」にして対抗しよう
ほかにも「公務員は楽でいいよね」「○○みたいな仕事はストレスがなくていいよね」など誤解を丸出しにしつつ、「恵まれてると思われがちな仕事」を見下す手法もあります。自分で会社を興した人が、家業を継いだ友人を「お前はいいな」とうらやましがるパターンも。
どちらも、その立場にある人の苦労を知らない(知ろうとしない)からこそできる恥ずかしい見下し方です。「仕事を見下す」という行為は、その仕事の表面しか見ていないことの証明とも言えるでしょう。
そもそも、自分の仕事に満足していて、本当の意味で誇りを持っている人は、他人の仕事を見下して小さな満足感を得ようなんて思いません。うっかり他人の仕事を見下す愚を犯さないように気を付けることは、とても大切です。それ以上に大切なのが、仕事を見下されるという避けようのない災難のダメージを最小限に抑えること。
他人の仕事を見下してくるのは、「物事の表面しか見ていなくて、自分はそれに気づいていない」「プライドに不自由している」という点で、気の毒な人です。心の中で「かわいそうに」と同情してしまえば、たちまち優位に立てます。「何か嫌なことでもあったの?」と聞くのも一興。きっと相手は、さぞ複雑な表情を浮かべるでしょう。
「楽そうな仕事でいいね」と言われたときは、ニッコリ笑って「そう見えたとしたら嬉しいです」と返すのがオススメ。誤解をまともに受け止めてあげる義理はありません。「見下された……」と気にすること自体、自分の仕事に失礼です。全力でサラッと受け流しましょう。