アップルの株価はべらぼうに高い

アップルの時価総額は2.7兆ドルもあります。

アメリカ全体の株式時価総額が40兆ドルで世界1位、日本全体の株式時価総額が4兆ドルで世界2位なので、アップルは世界第3位の「国」ということになります。

また、アップルのPSR(Price to sales ratio 株価売上高倍率)は約7倍です。

PSRは時価総額を年間売上高で割った数字です。つまり、あくまで目安ではありますが、アップルの売上高が今後7倍にならなければ、現在の時価総額とは釣り合わないと見ることもできるのです。

いま世界では中国と欧米諸国のデカップリングが進んでいます。

中国とアメリカの関係がさらに悪化すれば、対抗措置としてアップル製品が中国から締め出されることもあり得るでしょう。

西側諸国はファーウェイ製品を締め出しているから、あながち無理な予想ではないと思います。

人口14億の中国市場を失えば、アップルの成長性にも大きく影響するでしょう。

それを踏まえると、アップルの株価はべらぼうに高いと言わざるを得ないのです。

アップルをはじめ、GAFAM株やハイテク銘柄は、今後大きく値下げする可能性を見ておいたほうがいいと思います。

アップルストア
写真=iStock.com/fazon1
アップルの株価はべらぼうに高い(※写真はイメージです)

アメリカ株の真の実力は半額程度

そもそもアメリカ株の時価総額40兆ドルも買われすぎだと思います。

これは世界の時価総額の約6割にあたりますが、アメリカのGDPが世界の6割を占めているわけではありません。

世界経済に占めるアメリカのGDPの割合はだいたい25%。それから考えると、アメリカ株全体が本来の価格の倍くらいに値上がりしている、と思っておいたほうがいいと思います。

もちろん、GAFAM株やアメリカ株が今すぐ半額に下がるということではありません。ファンダメンタルズで見れば、買われすぎの可能性があるため、長期的に見ればどこかで大きく調整する可能性がある、ということです。