不足すると糖尿病や心筋梗塞に

タンパク質は、体の健康を維持するために欠かせない栄養素なので、日常的なトレーニングの有無にかかわらず、不足するとさまざまな健康リスクがあります。

例えば、タンパク質は血糖値を調節する役割を持っているため、不足すると血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病のリスクが高くなります。さらに、高血糖状態が続くと血管の壁がもろくなったり、動脈硬化を起こして血管が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞などを発症する危険性もあります。免疫細胞にも欠かせないので、不足すると免疫機能が下がり、肺炎や感染症などの病気にかかりやすくなります。

また、タンパク質は筋肉の材料でもあるので、不足すると筋肉量が減り、運動機能が低下して、体の柔軟性や俊敏性が落ちてしまいます。思ったように体が動かずちょっとした段差で転んだり、体力が落ちて疲れやすくなります。そのため余計に体を動かさなくなり悪循環に陥ります。臓器も筋肉でできているため、摂取した脂肪が消費されにくくなり、内臓にたまってメタボリックシンドロームにつながります。

タンパク質が不足すると太りやすくなります。タンパク質は代謝機能を調節するために欠かせない栄養素なので、不足すると基礎代謝が下がり、脂肪が消費されにくくなるので体脂肪率が上がるのです。

筋トレで筋肉が落ちてしまうことも

タンパク質はトレーニングにも欠かせない栄養素です。筋トレは筋肉に負荷をかけることで筋肉の成長を促しますが、筋肉は刺激されるとタンパク質を吸収します。

タンパク質から新しい筋肉を合成することを「同化作用」といいます。タンパク質が不足した状態では「同化作用」がうまく働かず、筋肉が分解されるだけになってしまいます。すると、筋トレをしても筋肉量が減ってしまうのです。

しかし、タンパク質が十分にある状態で「同化作用」を起こすと、しなやかで良質な筋肉がたくさん合成され、筋肉量を増やすことができるのです。

筋肉量を増やすには、バランスの良い食事に加え、プロテイン飲料を併用すると効果的です。特に激しい運動後30分は前述の同化作用が活発になり、筋肉へ送られるアミノ酸量が3倍になります。ですから、このタイミングでプロテインを飲むとベストです。

また、朝起きてすぐや、寝る前に飲むのもお勧めです。朝は、眠っている間に消費されるタンパク質を補給できますし、寝る前に飲むと、就寝中に分泌される成長ホルモンによりタンパク質の吸収が活発になり、筋肉ができやすいからです。

特に就寝後1~3時間は成長ホルモンが活発に分泌されて筋肉が修復されるので「筋肉づくりのゴールデンタイム」といわれています。この時間帯に体内にタンパク質がたっぷりあると、筋肉が修復、強化されるだけでなく、疲労回復効果も期待できます。また、タンパク質は皮膚や毛髪を作る材料でもあるため、肌や傷んだ髪の修復にも効果があります。

高タンパク質の食品
写真=iStock.com/piotr_malczyk
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