東京都調布市立上ノ原小学校は生徒数1000人に迫る都内屈指のマンモス校。2年間PTA副会長を務めた遠藤晃弘さんは、アプリ開発会社の代表・安東裕二さんの協力と提案を受け、2022年度からPTAのすべての活動を希望者のみで行う自発的参加型に移行した。遠藤さんは「改革前は『エントリー制では人が集まらない』という意見もあったが、グループ運営アプリを活用したところ必要な人数が埋まり、1年間、運営できた。うちより保護者が少ない学校でも希望者のみでやっていけるのでは」という――。
写真左=遠藤晃弘さん、右=安東裕二さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
写真左=遠藤晃弘さん、右=安東裕二さん

旗振りだけで年間900回、多すぎるタスクを自動化したかった

【遠藤】そもそもの始まりは2年前、私が副会長を引き受けてからです。それまでは上ノ原小PTAも、よくあるシステムで運営されていました。夏祭り実行委員、ベルマーク係など、保護者が希望する係をプリントに記入し、どの係かということと活動日時を決められたお知らせが配られる。それが「召集令状」と呼ばれているような状態で……。特に、平日に仕事がある保護者たちはたいへんそうでしたね。

生徒数が多いこともあり、「旗振り」という通学路の安全見守り係は年間約900回分。それをいちいち手作業で割り振っていました。この作業だけでもデジタルで自動化できないかと思い、安東さんに相談したところ、全面的に協力してくれることになったんです。ちなみに、安東さんと私は上ノ原小の出身で、今は2人とも子どもを上ノ原小に通わせているという間柄です。