獺祭といえば、国内にとどまらず、海外での人気も高い純米大吟醸酒だ。蔵元である旭酒造は、本年4月よりアメリカ・ニューヨークでの酒造りに挑戦している。マンハッタンから車で北に2時間ほどにある約6万m2の敷地に、5000リットルの貯蔵タンク52基を設置した酒蔵と精米工場を建設し、現地生産を始めたのだ。現地で陣頭指揮を執る同社会長の桜井博志さんは「日本がこれから生きていくためには、世界に出て行かなければならない」という――。(前編/全2回)
数々の困難を乗り越え、世界に知られる純米大吟醸酒「獺祭」を造り上げてきた旭酒造の社員たち
写真提供=旭酒造
数々の困難を乗り越え、世界に知られる純米大吟醸酒「獺祭」を造り上げてきた旭酒造の社員たち

「獺祭」から「DASSAI BLUE」へ

いよいよ獺祭のアメリカ生産が現実のものとなりました。ニューヨーク州のハイドパークで純米大吟醸を造り始めたのです。

アメリカで造られる酒は、「DASSAI BLUE」(獺祭ブルー)と名付けます。なぜBlue(青)という言葉を付けるのか?