買い物の手伝いもしてくれるロボット兼乗り物が開発中
未来の乗り物は、暮らしの中に入り込むことで、はじめてその存在意義を発揮します。そんなモビリティの開発に取り組むのが、日本のロボット工学のトップランナー・千葉工業大学の「未来ロボット技術研究センターfuRo」。fuRoは、デザイナーの山中俊治氏と共同で、乗り物に変形するAIロボット「CanguRo」を開発中です。
CanguRoは、形態を状況に合わせて変形します。ロボットモードのときは、自分の現在位置を把握する「SLAM」と呼ばれる技術を使い、指定した場所に自動で迎えにいく機能の他、人間の後に従って買い物を手伝うこともできます。
乗り物モードになると自ら姿勢を制御して、人間の体幹移動に合わせて車体を傾け、旋回などの操縦をサポート。今後、会話やシーンを判断して、自動的にモードを切り替える機能なども盛り込んでいくそうです。
未来の人の生活は、趣味嗜好だけでなく、年齢層や育った文化的背景別に多様化し、そして個人の権利や自由がもっと尊重されていくと考えられています。
AI搭載のパーソナルモビリティの開発は、あらゆる生活シーンに合わせ移動や行動をサポートし、安全支援もしてくれるパートナー・ロボットの出現といえるでしょう。
ロボットモードの全長は55cm、乗り物モードは75cm。重さは64kgで大型犬くらいの大きさ。未来のパーソナルモビリティは単なる乗り物ではなく、生活のパートナーになる可能性があることがよくわかります。
買い物に行けない人のもとに、無人コンビニがやってくる
コロナ禍だけでなく、地方や郊外の過疎化、高齢化の問題は、これまでの物流の常識を変え始めています。外出しなくなった消費者に対し、店舗まで連れていく自動運転タクシーやバスが実験的にスタートしているのは、たびたび報じられているとおり。同じように注目されているのが、消費者の元へ店舗ごと移動してくる「無人コンビニ」です。
さまざまに活用できる次世代のモビリティのコンセプトモデルとして、トヨタ自動車が発表した自動運転シャトル「e‐Palette」。このe‐Palette車内を、販売店用に改装し、多数の商品を陳列したのが、この巡回型の自動運転コンビニなのです。