雑音が苦手な「聴覚Aタイプ」

VAKモデルで、聴覚(Audicory)が優位なタイプは、物事を図形や感覚ではなく、言葉で論理的に考えます。

音を聞く耳の周りに意識が行きやすく、明瞭な声で、滑らかに話します。

私の分析では、タレントのタモリ(森田一義)さんはAタイプ。落ち着いた声で論理的にお話しされます。

Aタイプは、相手が話した言葉をそのまま繰り返すことが容易で、音楽を聴くことを好みます。30年以上続いた冠番組「笑っていいとも!」でも、タモリさんはゲストや共演者の言葉を正確に覚えておられました。また、ジャズをこよなく愛していることでも知られています。

Aタイプの人は言葉を大切にし、自問自答したり、独り言を言ったりします。講演会などで目を閉じて耳だけ傾けて聞く人はこのタイプです。オーディオ学習にも向いています。

Aタイプの知人には、セミナーに参加すると講師の話を逐語記録のようにすべて正確にメモする人もいます。レストランのメニューも説明書きをよく読んで決め、説明書きがないときは店員さんに「今日のおすすめは?」と聞いたりします。

メニューについて、ウェイターに尋ねる客
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カフェなど人の話し声がうるさいところでは集中できないので、Aタイプの人と会話をする際は静かな環境を選びましょう。話を聞くときは、「この問題について説明してください」などと聴覚につながる言葉を使って聞くと理解してもらいやすくなります。

Aタイプの人は、論理的に言葉で物事を把握するので、質問する際は5W2Hなどを意識して聞きます。

また、Aタイプの人は、相手を理詰めで追い詰める聞き方をしてしまいがちなので、注意が必要です。

Kタイプなど、考えを言葉にするのが苦手な人やVタイプのようにイメージをどんどん伝えるために理路整然と話すのが苦手な人もいるということを知り、相手を追い詰めてしまわないように気をつけましょう。

話を聞く際には、相手をあまり見ずに真顔でメモを取る傾向があるので、アイコンタクトと笑顔を忘れないことも大切です。

考えすぎて、理屈っぽく、ノリが悪い印象を与えることがあるので、時には考えるよりも感じることを意識すると、コミュニケーションの幅が広がります。

Aタイプの話は静かな場所で聞く!