認知症の前駆症状の場合も
認知症の前駆症状の場合もあります。
その場合、「前頭側頭型認知症」や「レビー小体型認知症」に診断が変わることがあります。
「前頭側頭型認知症」とは、前頭葉と側頭葉が特に萎縮する認知症の一種で、怒りっぽくなったり、万引きなどの問題行動が特徴です。
難病に指定されているので、治療には医療費助成制度を利用できます。
「レビー小体型認知症」では、「幻視」が見られます。
「庭で子どもたちが遊んでいる」などと言うほか、手足が震える、表情が乏しくなるなど、軽度のパーキンソン病の症状が出ます。
認知症の一種ですが、薬物過敏性があるのも特徴です。
老年にさしかかった親が、問題行動を繰り返したり、言動におかしな点が見られる場合は、「遅発パラフレニー」もしくは「認知症」を疑ってみることも必要かもしれません。
認知症は、うつ、統合失調症、不安障害といった精神疾患と合併して起こることもあります。
また、老年になってから発達障害の特性が強く現れることもあります。
もともと発達障害傾向があった人が、加齢によって前頭葉の機能が低下し、その特性を強く見せるのです。
急に強いこだわりを見せたり、ADHDのような衝動的な行動に出ることがあります。こうしたケースでは、通常よりも手厚いケアが必要となります。