事実の正確さよりも「面白いことを言う」のが大事
ガーシー氏の認知度も85.3%と高い。YouTuber時代から知っていたという声に加えて、参議院選挙への出馬・当選、その後の帰国拒否など一般メディアを通して知ったという人も複数いた。
一方で、発言内容の信頼度はきわめて低い。
「まったく信頼していない」(33.6%)、「かなり信頼していない」(29.5%)を合わせて63.1%が信頼していないと回答している。自由記入コメントでも「(ガーシー氏が発信する)芸能人のゴシップは週刊誌よりも証拠がないと思うから」という情報そのものへの評価に加え、「参院選に当選しておいて議会に出ないくせに偉そうなこと言うなって思います」と現在の行状について厳しく批判するものも散見された。
なぜ、ひろゆき氏やガーシー氏の発言は注目を集めるのだろうか。
アンケートの「彼らに求めること」という設問への回答は、衝撃的だ。「わかりやすく解説してくれる」「面白い事を言ってくれる」が5割を超えた。一方で、「正確な情報を提供してくれる」「公正・中立な視点を提供してくれる」は3割~2割程度に留まった。
若者がネットインフルエンサーに求めていることは、一般メディアが情報発信する際に重視しているポイントと大きくずれていることがわかる。
面白いことが大事で、それが事実かどうかは二の次なのだ。
もし、ひろゆき氏が直接選挙である東京都知事選に立候補したら、100万票以上集めて当選する可能性があるということだ。
これを「衆愚政治」「扇動政治」だと批判する人はいるだろうが、事はそう簡単ではない。
今後も下半身暴露で食っていけると思っているのか
ひろゆき氏は過激な発言でネトウヨたちの支持が多いようだが、ガーシー議員は、芸能人や有名人の下半身問題をYouTubeで暴露して知名度を上げ、一見、正義のヒーローのごとく錯覚されて120万もの登録者を獲得してきたのだ。
今のところ国外(ドバイといわれる)にいて、ツイッターやYouTubeを駆使して、無責任なことを呟いていればいい。
例えば、昨年11月28日のインスタグラムに、激烈な岸田首相批判をしていた。
「こいつはほんま消えた方がええわ 総理としても、議員としても、人としても、価値がなさすぎる 誰が推してこんなやつ当選させて、総理大臣にまでしたんや?」「ほんまに若い奴らは、人任せやなく、ちゃんと選挙いって、自分の未来を守ってくれる奴に投票して、最高の日本を作ろうや!!!」(スポニチアネックス11月28日 16:47)
国会議員としての最低の義務も果たさず、いえた義理かと思うが、ガーシーファンにとっては、よくぞいってくれたということなのだろう。
だが、のこのこ国会へ出かけて行って陳謝してしまえば、これからも“ワル”を気取ろうとしても以前のようにはいくまい。
それに議員を辞めても有名人の下半身暴露で食っていけると思っていると、痛い目にあうはずだ。