覚悟が伝わる志望動機を作る3つの問い

しかし、ファン意識しかない、ファン意識のほうが大きい場合、「採用しにくい人物」とみなされるのです。ファンが見る理想と提供者が知る現実の間にある崖に落ちやすいからです。

そこで、以前紹介した「提供者目線」が必要になるのです。

たとえば、私はロックバンドのGLAYの音源に関しては何も思いつきません。純粋なファンなので、アイデアや改善すべき施策を思いつかないのです。このままだとGLAYの事務所に転職できる確率は限りなくゼロに近いので、永遠のファンでいたほうが幸せという結論に至りました。

アイデアや施策を思いつく方は、続く提供者として働く覚悟が伝わる後編の3ステップをご覧ください。

・ファンから提供者に意識が切り替わった瞬間はいつか
・提供者になってどんな価値を発揮したいのか
・入社後にどんな改善策と行動を予定しているのか

この3つの問いに答えると、誰にも否定できない力強い志望動機ができあがります

3本の指、白い背景を持つスーツを着た男
写真=iStock.com/35mmf2
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ファンから提供者に切り替わった瞬間

ファンから提供者に、意識が切り替わった瞬間はいつか。実は、面接でもよく聞かれる質問です。「なんで仕事にしようと思ったのですか?」という形で聞かれることもあります。中には、「ファンのままでいたほうが幸せですよ」と牽制されることも。

あなたには、「これは最高にいいな」と感じたファンや消費者だったマインドから、「ここを改善すればもっと広まるんじゃないか」と提供者に気持ちが切り替わった瞬間があるはずです。それはいつでしょうか?

ファンでいれば対象に惚れ込み続ける幸せを享受できたはずです。その甘い時間を手放してまで「仕事にしたい」と思った瞬間はどんなシーンだったのでしょう? この問いに答えていくことは、そのまま面接対策にもなります。あなたが「ファンから提供者に切り替わった瞬間」はいつですか?

どんな価値を提供したいのか。問いだけを見ると難しく見えます。しかし、スラスラ書けるようになる切り口が二つあります。