“上手く利用された” 記憶が蘇る

というのは、これらの言葉に、苦い記憶が蘇るからでした。

うつ病の女性は家で何かを考える
写真=iStock.com/RyanKing999
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かつて、私がFPとして独立したてのころ、若くて血気盛んだったこともあり、とにかく、いろいろな人と一緒に、さまざまなビジネスをしてきました。ただ、当時の私には何の実績も経験もなかったことから、相手が提案してきた企画に乗っかるケースがほとんどでした。

そして今思えば、「上手く利用されたなぁ(というか、騙された?)」と思うようなケースも少なくなかったのです。そのときに、提案してきた相手が必ずと言っていいほど使ってきた言葉が、「一緒にやろう」「ウィンウィンの関係」だったのです。

ちなみに、上手く利用されたなぁ、と思われるケースは、以下のとおり。

●セミナーを一緒にやりましょう

某カルチャーセンターからの提案で、マネーセミナーを共同実施。

ただ、「集客のため、セミナー参加者には、藤原さんの著書を1冊プレゼントしてあげてください」とのこと(著書は無償提供)。ただ、受講料2000円(私の取り分は1000円)の設定だったので、集客するほど私は赤字となった。

●協会を一緒に立ち上げよう

マネー知識の普及を目的とした某協会を立ち上げ、提案してきた相手は会長、私は事務局長の肩書を得るも、私は協会の電話番として終日、会長の事務所(兼協会事務所)に待機。

電話がかかってくるのは、(なぜか)ほとんどが会長の取引先のため、結果として、無給の事務スタッフと化す。

●お互い、人脈が増えるので、ウィンウィンですね

お互いの人脈を紹介し合おうと異業種交流会開催を提案されるも、提案してきた人が連れてきた人数はごくわずか。しかも、私の連れてきた人達には、交流そっちのけで、自らの商材を売り込むばかり。交流会に招待した知人・友人達からはブーイングの嵐。

今振り返れば、金銭的な損害よりも、時間・労力・人脈をいいように利用されてしまったケースが多かったように思えます。もちろん、それは私の自己責任ではありますが、そんなことから、この「一緒にやろう」「ウィンウィンの関係」といった言葉には、今でも、非常に敏感になっております。