賃貸のほうが購入より2250万円お得だった

購入の場合
物件価格5000万円(頭金1000万円、借入金4000万円)
購入時の諸費用250万円
住宅ローン返済期間30年、固定金利1.68%
毎月返済額14万1529円、30年間の総返済額5095万372円
年間ランニングコスト60万円、30年間の総額1800万円
総支出額8145万円


賃貸の場合
入居時費用(敷金、礼金、仲介手数料各1カ月分)45万円
家賃15万円(共益費込み)、30年間の総額5400万円
更新料2年に1回(家賃2カ月分)30万円、総額450万円
総負担額5895万円

計算の結果、購入よりも賃貸のほうが2250万円安く抑えることができます。

ただし、持ち家のメリットは売却が可能なことです。30年後に2250万円以上で売れるなら、購入のほうがお得になります(売却時費用は考慮せず)。反対に、もっと下落している可能性もありますが、住宅ローンを払い終えた後も住み続けるなら、さほど気にしなくてもいいかもしれません。

ただし、大規模修繕のための積立金が不足しているようなら、毎月の修繕積立金が増額されるとか、一時金を拠出することになる可能性があります。「家賃はもったいない」というイメージを持っていたCさんですが、たとえ持ち家でも、資産にならない利息や諸費用が高額になることを知って驚きました。これだけコストをかけても、30年後に住み続けたいと思えるかどうかも不安でした。

そして、コストが抑えられた分を貯蓄や運用に回せば、30年後には2520万円を超える金融資産を手にする可能性にも気づきました。少し欲が出たCさんは、家賃を抑えて貯蓄額をもっと増やせないかを検討することにしました。

「家賃はもったいない」という思い込みは禁物

このケースでは当面賃貸住まいをするとの結論に至りましたが、同じ前提条件であっても、購入したいと考える人もいるでしょうし、条件が変われば購入のほうがお得になるケースもあるでしょう。人間誰しもどこかには住まうわけですから、賃貸であろうと購入であろうと住まいのためのコストはかかり続けます。

住宅ローンならいや応なく払うけれど、貯蓄となるとなかなか難しいという人もいるかもしれません。持ち家がモチベーションになって仕事を頑張れるという人もいるでしょう。

大事なことは、思い込みではなく、それぞれのメリットデメリット、選択に伴うリスクを具体的に検討したうえで、納得のいく選択をすることです。

購入か賃貸かの分かれ目に立つ人
写真=iStock.com/badmanproduction
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