50代以上に副業推奨…週3日なら職場に迷惑をかけない
本来は今流行のリスキリング(学び直し)によって新しい技術・スキルを身に付けさせて戦力化すべきなのだが、本人もそこまでの意欲がなく、会社も教育投資に腰が引けているところも少なくない。
この人事部長は「50~60歳の社員をどうしていくのかという人材戦略が定まっておらず、悩んでいる会社が多いのではないか」と指摘する。
1つの対策として浮上しているのが、話題の「副業・兼業」の推奨なのだという。人事部長が言う。
「世間で話題になっている副業制度を導入し、60歳以降については週3日間会社で仕事をして、2日間の副業を認めるというものです。週5日勤務だと若い社員と一緒に仕事をやらなければならず、勘弁してくれという声もあるので、週3日程度であれば職場に迷惑をかけないだろうという思惑もあります」
ただし、副業先は本人が探す必要があり、積極的に副業する社員が出てくるのかどうか悩ましいところだ。
いずれにしても中高年社員は新しい専門知識やスキルを身に付けなければ生き残ることが難しく、いつお払い箱になるのか危うい時代が到来している。