甲子園のアンチテーゼとして
Liga Agresivaは7年目の今年、20都道府県133校に広がった。
強豪校の指導者の中には、
「普通の高校が集まって練習試合みたいなのをやっているだけじゃないか。弱い者同士仲良く試合をしていたって、強くなるわけがない」と陰口をたたく人もいたが、神奈川県でLiga神奈川に参加している慶應義塾高校は、秋季大会で好成績を収めて、来春の甲子園への出場を確実にしている。
また、来春センバツ大会の21世紀枠の候補としてLiga Agresivaの参加校の広島県立神辺旭高校がエントリーされた。リーグ戦の成果は確実に上がっている。
Liga Agresivaに参加しているあるベテランの指導者は
「今年、中日からFAでソフトバンクに行った又吉克樹は、高校時代までプロなんか『冗談でしょ』という選手で、身体も小さかったんだ。でも大学で急に身長が伸びて、独立リーグ香川の時に投手として開眼してプロに行った。
子供がいつ伸びるか、いつ急成長するかは、誰にも分からないんだ。目の前にいる子供が小さくて動きも鈍いからと言って試合に出さなかったら、可能性の芽を摘んでしまう恐れもあるんだ。
指導者は、どんな選手にでもチャンスを与えないと。そして失敗しても励まして伸ばしてやらないといけないんだ」
Liga Agresivaは「甲子園」のアンチテーゼになりつつある。来季も期待したい。