駅伝シーズン真っ盛りだ。11月6日の全日本大学駅伝で完勝した駒澤大は正月の箱根で駅伝3冠を目指す。一方、最大ライバルの青学大は箱根2連覇を期す。スポーツライターの酒井政人さんは「青学大の原監督は全日本を優勝確率100%と宣言したが惨敗した。だが、箱根は2015年の初優勝以来、8年で6度栄冠を手にした。『金太郎飴のチームではなく、尖った個性豊かな選手がいるチームを作りたい』と、選手の自主性に任せた指導法へ変えつつある今、青学大はターニングポイントに立っている」という――。
全日本大学駅伝を翌日に控え、記者会見する青学大の原晋監督=2022年11月5日、名古屋市
写真=時事通信フォト
全日本大学駅伝を翌日に控え、記者会見する青学大の原晋監督=2022年11月5日、名古屋市

青学大・原晋×駒大・大八木…両監督の“悩ましい問”

11月の全日本大学駅伝は、10月の出雲駅伝に続いて駒澤大が圧勝した。大会記録を4分21秒も更新。後続を1km以上も引き離した。

一方、2022年の箱根駅伝王者・青山学院大は2区で13位に転落。3~7区で盛り返して2位に浮上するも、最終8区で國學院大にかわされ3位に終わった。

次なる戦いは2023年正月の箱根駅伝だ。悲願の駅伝3冠を狙う駒大と、箱根連覇を目指す青学大。“2強”の指揮官は1カ月半後の大会に向けてどんなことを考えているのか。

実は、完敗した青学大・原晋監督だけでなく、圧勝した駒大・大八木弘明監督も“悩ましい問題”を抱えている。