※本稿は、いつかやる社長『90枚のイラストで世界がわかる はじめての地政学』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。
世界情勢の理解に役立つ「地政学」
毎日ニュースや新聞、ネットで流れてくる情報を見ていて、
「世界では大きな事件や戦争が起きている。大変なことはわかるけど、むずかしくてよくわからないなぁ……」
そんなふうに思ったことはないかな?
最近では、ウクライナにロシアが侵略をおこなったり、中国が「台湾は自分の国の一部だ!」といって台湾周辺で軍事訓練をおこなったり、ぼくらの住む日本でも憲法を変えようとする動きが出てきたり、アメリカがいろんな国と対立したり仲良くなったり……なぜこんなことが起きるんだろう?
さらに、国と国との関係がだんだんと複雑になっていく世界で、日本がこれからも平和でいられるためにはどうすればいいのかな?
そんな問題解決に、おおいに役立つのが「地政学」なんだ。
時代は変わっても、地理的条件は変わらない
世界にはたくさんの国があり、そこには多種多様な人々が住んでいる。人が多くなれば、考えることも十人十色だよね。
ただ、どの国にも絶対に変わらない前提があるんだ。それが「地理的条件」。
たとえば、日本はまわりを海に囲まれている国であり、この条件が変わることはない。同じように、世界の国もこうした地理的条件からのがれることはできないんだ。
だから、どの国もかならず地理的条件を考え、政治や戦争をおこなっているんだよ。
地政学はそんな地理的条件から、その国がおこなう政策や軍隊の動かし方、そうした動きの本心を知り、そこから未来に起こるであろうことを予測し、対処しようとする学問なんだ。
だからこそ、地政学は世界情勢を知りたいときにも役立つよ。
ニュースを見ると、世界では毎日のようにさまざまなできごとが起こっているけれど、これも「地理的な条件」が大きく関係しているんだ。そうしたできごとを地政学を通して見ていくと、「なぜこの事件は起きたのか?」「どうすれば解決できるか?」がパッとわかるようになるんだ。