「敬語が使えない人」は信頼を失う

以前、とある人気な先生のセミナーに参加した時、お話自体は納得のいくものでしたが、「~なんだよね」「うん、うん」といった語尾やあいづちが多く、残念な印象のほうが強く残ってしまった経験があります。このように、どんなに良い話をしていても、敬語が使えていないことでいまいち内容が入ってこなかった……なんて経験はないでしょうか。

桑野麻衣『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(明日香出版社)
桑野麻衣『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(明日香出版社)

「人柄は良いけれど、自分の大切な人に紹介するのは抵抗があるな……」と思う人の共通点として、敬語を正しく使えないことがよく挙げられます。「敬語が使えない」ことで、相手を軽んじているように見えることが理由です。また、「敬語すらできないということは、違う部分でも気を遣えないのでは?」と思われかねません。

敬語の持つ影響力を理解できている人は「たかが敬語なんて」とは絶対に言いません。相手に失礼である上に、自分の価値も下げてしまう危険性を理解できているからです。一流の人たちは相手を尊重し、自分を正しく表現するものとして、敬語を学び使っています。

私たちが思っている以上に、敬語を重視している人は多くいます。以前はどちらかと言うと、年配の方が若者の言葉の乱れを指摘する傾向にありました。しかし、今ではむしろ逆です。若い人たちからも「敬語を使えない大人は尊敬できない」という言葉を非常によく聞くようになりました。実際に学生向けの授業と社会人の研修に登壇すると、学生のほうが敬語を学び、習得できているのがわかります。

正しい敬語を使えることは相手を大切に扱うだけでなく、自分自身を大切にすることもできます。せっかく良いことを話していても、話し方で気を取られてしまってはもったいないですよね。あなた自身の武器とし、自信に繋げてほしいのです。

・POINT
敬語を使えるだけで、自分の価値を上げられる
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