不快な「嫌み」には、どう応じればいいのか。コミュニケーション講師の桑野麻衣さんは「無視をするのは根本的な解決にはならない。嫌みを言ってくる相手は、あなたを見くびっているので、『どういう意味ですか?』とさわやかに切り返すといい」という――。(第1回)

※本稿は、桑野麻衣『「また会いたい!」と言われる 一流の話し方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

口論する二人
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「謙虚」と「謙遜」は違う

あなたは人から褒められるのは得意ですか?

謙虚さが重視される日本では、褒められるのはどちらかというと苦手な人が多いイメージがあります。褒められて調子に乗ってしまうと、「え、謙遜しないの?」と相手の心の声が聞こえてくることもあります。かと言って、「全然そんなことないです」と謙遜しすぎると相手を否定することにもなりかねません。

せっかく褒めてもらえたのですから、褒め言葉の受け取り上手でありたいものです。相手にも不快感を与えず、喜びも謙虚さも垣間見える表現をご紹介します。「謙虚」とは心からつつましく、控えめでおごりたかぶらない様です。

それに対して「謙遜」は相手への遠慮から、意図的に控えめな態度を取り、自分を低く評価することです。本心からなのか、表面的な演出によるものなのかがこの2つの大きな違いです。だから謙虚な人は好かれますが、謙遜する癖のある人には不快感や違和感を覚えるのです。

多少の謙遜であれば気にならないかもしれませんが、「いや、そんなことないです」「私なんて……」が口癖になっている人は要注意。褒められた時には素直に「ありがとうございます」とひと言伝えることからはじめてくださいね。