「他人の価値観」で動くと失敗しやすい理由
人生は、毎日が小さな選択と決断の連続です。
30代、40代の私は、「こうあるべき」という誰かが決めた理想を自分の目標だと思い込み、その理想に何としてでも近づこうとしていました。
「この場面では、こんな選択をしたほうがいいだろうな」
「嫁らしく振舞わなければ」
「母親らしく、子どもの勉強を見てあげなければ」
「働く夫を献身的に支える妻でなければ」
こんな考えでがんじがらめになっていました。
これは、人から求められた人生を生きているのであって、自分の人生を生きているわけではありませんよね。
モナコに移り住んでから強く感じているのは、一人ひとりに違った生き方があり、それがその人の魅力になるのだということ。
その魅力は、その人の価値観をもとに、毎日の小さな選択や決断を積み重ねていく中で生まれます。
自分を見失わないように日々精進
それがわかっているにもかかわらず、モナコから日本に帰国するたびに、マーケティングに踊らされてしまう私がいます。
日本に帰国してドラッグストアに立ち寄ったときのことです。健康にいいとされるサプリを見かけて、「そんなに高くないし、体にいいなら試してみようかな」とレジに持っていきました。
ドラッグストアを訪れた時点では、サプリを買う気なんてまったくなかったのに……。結局、たった数日で飲まなくなってしまいました。
こういうとき、「あれ? 私、人から与えられた価値観に踊らされている?」と我に返ります。買うことはストレス発散の一助になっているかもしれませんが、結果的には時間もお金も浪費して、そのうえ、本来するはずがなかった選択ミスを反省することになります。
これは、日常のほんの小さな出来事です。でも、そんなことでさえも軸がブレてしまうのは、自分の価値観を信じきれていないから。
モナコに移り住んで、自分の軸をしっかり持っている人たちに囲まれて暮らしている私も、まだまだ精進しなければと思う毎日です。