数学や英語のデキる学生の無駄遣い

医学部に合格するためには、点数差がつきやすい数学・英語で高い点数が求められるのに、入学後は他の理工系学部に比べて高度な数学や語学を使う機会が少ない。これは非常にもったいない。

医学部では、早期に専門教育を始めて(医局で即戦力として使いたいとか医師国家試験の合格率を上げるため)、リベラル・アーツ(一般教養)をおろそかにする傾向がある。その結果、臨床医を「促成栽培」できる一方で、数学の知識が必要になるデータ解析などはひどく苦手になっているのは、新型コロナ禍でも指摘されたところだ。

医学部教育の問題点を横に置いても、経済やテクノロジー系に比べて、医学が高度な英語や数学の知識を必要とする分野とは言いがたく、行きすぎた医学部指向は、人的資源の無駄遣いでもある。比重としては体力や医療への情熱がもっと重視されるべきだ。

しかも、優秀な人材を集めているのに、日本の医療はうまくいってない。

コロナ禍で「医師の身勝手ぶり」が明らかに

新型コロナ騒動では、感染者や死者が欧米の10分の1以下だったにもかかわらず、医師たちは「医療崩壊」を宣言して、経済社会活動を止めさせた。さらに、外国では薬剤師などに広く開放されたワクチン接種業務を、医師の独占分野として死守して10万円を超える日当を手にしたうえ、接種業務で多忙であることを理由に、感染リスクの高い診療業務を忌避した。

一方で、世界で例を見ない広汎な「医療従事者等優先接種」をお手盛りで実現し(医療政策を決める機関は医師がほとんどを占めている)、対象者は約370万人と想定されていたのに、実際には600万人以上がこの枠で接種を受けた。

この数字は、接種の過程で不適切な運用が行われたことをうかがわせるものだと推察すべきであり、結果、本当に優先接種を必要としている高齢者施設入居者などが後回しにされ、多くの死者を出すことにつながったと考えている。