犬を飼う上で絶対にやってはいけないこと

敵対行動を招くのは、人が「食事や休息を邪魔しない」という原則を忘れて不適切な行為をしたり、何かを無理強いして犬に恐怖感を与えてしまった場合が多いです。

首輪を持って強引に引っ張ったり、体罰的な行為をしてしまうと、犬は恐怖から自己防衛の行動をとります。ふだんの管理としては、次のことに注意しましょう。

日常の管理の注意点
・食事中や休息中はいっさい干渉しないこと
・休息場所は人が邪魔しない専用の場所にすること
・食べ物をごほうびとして、手から食べ物を与えることに慣らすこと
・おもちゃやコング類を無理に取り上げないこと
・ふだんからスキンシップを多くし、体をさわられることに慣らすこと
・体罰や無理な拘束(強引に捕まえるなど)は絶対にしないこと

顔なめは習慣にしないほうがいい

犬が初めて別の個体と出会うと、視覚・嗅覚・聴覚をフルに使って相手が何者かを知ろうとします。挨拶の前段階として、相手がどんな個体か確認しあう行動を「社会探査行動」といいます。

危険はなさそうだと判断すると、接近し、互いを確認しあうためにまず匂いを嗅ぎあいます。初めはやや緊張したまま耳や鼻の匂いを嗅ぎあうことが多いです。鼻と鼻がくっつくようにすると、いわば「こんにちは」の挨拶が成立しますが、まだ緊張が抜けないので背中の毛が逆立ってしまう犬もいます。

相性が悪い犬同士では、目線を合わせただけで威嚇しあったり、最初の匂い嗅ぎのときに喧嘩腰になってしまうことがあります。

相性がよい場合は、目線や顔をそらすことで敵意がないことを相手に知らせ、さらに発展すると、お互いの陰部や肛門の匂いを嗅ぎあいながらぐるぐると回り始めます。陰部や肛門には臭腺が集中し、犬ごとに匂いは異なるため、相手がどんな犬なのかを知るにはお尻周辺の匂いを嗅ぐのがいちばんいいのです。

ひと通り互いの情報交換がすむと、遊びに誘う姿勢(上体を下げて腰を上げ、しっぽをさかんに振る)をとり、早速遊び始めることもあります。

犬同士が親しみあう行動は「親和行動」といい、互いに匂いを嗅ぎあったり、舌でグルーミングをしあったり、じゃれあうという行為がみられます。

もちろん飼い主に対しても積極的にみられ、体ごとじゃれついてきたり、飼い主の手や顔をペロペロなめるといった行動があります。

顔をなめるのはまさに親愛の行為なのですが、人の口までなめることが多いので、これは衛生面を考えると習慣にさせないほうがいいでしょう。

子供の顔をなめる犬
写真=iStock.com/FatCamera
※写真はイメージです

子育て中の母犬は、子犬が生後2〜3週齢になると、未消化の食事を吐き戻して離乳食として子犬に与えます。子犬はお腹が減ると、母犬の口元をさかんになめておねだりをするようになります。この行動が成長してからも残り、仲のいい犬や人への挨拶行動として顔や口をなめるようになるのです。