「小麦粉」は腸を傷つけ、炎症を引き起こす

普段、主食としてよく口にしているパン、うどん・ラーメン・パスタなどの麺類ですが、実は、体に慢性炎症を引き起こす原因になることがあります。これらの共通点は、「小麦からつくられている」ところです。

小麦のほか、大麦やライ麦などの穀物には「グルテン」というたんぱく質が含まれています。このグルテンの消化がスムーズにできない「グルテン不耐性」の人や、過敏に反応してしまう「グルテン過敏症」の人がいて、グルテンをとり続けていることで腸に慢性の炎症が起きてしまうことがあるのです。

慢性炎症が起きた腸の内壁は本来持っているバリア機能が低下して、毒素を通しやすくなります。その結果、体中に慢性炎症が広がってしまうリスクもあります。実は、日本人の約8割はグルテンに合わない体質だとも言われています。

まずは1カ月、グルテンフリーの生活を

そこで、取り入れるとよいのが「グルテンフリー」の食生活。グルテンを含む食品をできる限り食べない食事法で、プロテニス選手のノバク・ジョコビッチ選手などが実践していることからも有名になりましたね。

「100%グルテンフリー」ステッカーの貼られたパン
写真=iStock.com/Stephen Barnes
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ただし、小麦はしょうゆや味噌などの調味料などにも含まれて、すべてのグルテンを排除することは困難です。まずはパンや小麦を使った麺類、餃子、お好み焼きなどを控えて、ごはんを主食としたメニューを心がけるところから始めてみましょう。

最近は、米粉を使ったパンやこんにゃく麺、グルテンフリーのパスタなども増えてきているので、上手に活用しましょう。十割そばやオートミールもグルテンを含まないので、積極的に食べてOKです。当然のことですが、ケーキやドーナツ、クッキーなどの小麦を使ったお菓子は控えて。

グルテンフリーの生活を始めてみると、「胃腸の調子がよくなった」「食後の眠気がなくなった」「肌の調子がよくなった」など、体調がよくなる人も少なくありません。それは、それまでグルテンによる慢性炎症が起こっていた証拠。まずは1カ月、グルテンを控える食生活を試して体調をチェックしてみましょう。