「デコクロ」は消費者イノベーションと言えるのか

前回(>>記事はこちら)はゼロから製品を作ったり、既製品に手を加えて改良する創造活動を行う消費者が無視できないほど存在し、英国では消費財メーカーが投入している研究開発費の約2.3倍の金額をそうした創造活動のために使っていることを紹介した。しかもそこで生み出された製品の多くが本人が使うレベルにとどまっており、企業の製品案として採用され製品イノベーションへと結実していることは非常に少ないということだった。

前回の記事を読んだ人から質問を受けた。自分の身の回りのできごとが消費者イノベーションと呼べるのか、というものだ。例えばユニクロの服にワッペンをつけて自分なりの個性を表現しようとするデコクロ(真相は不明だがユニクロをデコレーションするというところから名前がきたらしい)。こうした既製品に手を加えて自分仕様にしているのは消費者イノベーションにあたるのかという質問だった。