ディフェンダー人気も続く
また、以前、本欄で書いた「中古車価格が新車価格を超える」富裕層の心を鷲掴みにした"あるクルマ"でも紹介した、約30年ぶりにフルモデルチェンジした新型ディフェンダーも見かけるようになった。日本では20年4月より通常モデルの受注を開始したが、第一陣の納車が今年夏前にようやく一段落し、21年10月から今年1月頃に受注した納車が22年10月から始まるような状況だ。今注文したとしても、ガソリン車では来春、ディーゼル車では手元に届くのは来冬か、という人気ぶりだ。このため、正規ディーラーでは、限定車をリリースすることで対応している。装備やボディカラーも決まっており、割高となるものの抽選販売となるほど人気だ。
EV席捲はまだ先。高級外車の価値はさらに高まる
やはり、本欄の過去記事で書いた「東京随一の"セレブ通り"を走る富裕層が「テスラやレクサス」を選ばないワケ」でも紹介したように、富裕層の特徴として、①人と同じは嫌、②面倒くさがり、③でも、構ってほしい、が挙げられるが、まさに、他人とは違うものを早く手に入れたい、待つのは面倒なので、高値でも限定車や特別なルートなどで手に入れたいという事になるのだろう。
世界的な原材料費の高騰や人出不足を主因とするサプライチェーンの滞りで、もともと販売台数が限定的な高級外車の希少性が増せば、ますます「希少品を手に入れたい」という富裕層のニーズを掻き立てることになるのだ。