【田中】ベイシアのアプリはスーパーマーケット業界の中でもダウンロード数が多く、かなり利活用されていることで有名ですが、その理由を分析して分かったのは、当たり前のことをきちんとやっているということです。アプリを使えば会員価格で買えるなど、当たり前のことをやっているスーパーは意外と少ないのですが、それはこだわりでしょうか?

【相木】そうですね。これもメンバーたちが本当に頑張ってくれていまして、お客様目線でいろいろ考えてくれています。今後はメーカーさんとのタイアップもできると思っています。もちろん無理な誘導をするつもりはありませんが、新商品が出たときに試して欲しいお客様に、こちらの商品はいかがでしょうかとブランドスイッチの提案をすることもできます。

これはメーカーさんがなかなかやれないことですから、私たちがリーダーシップをとってやらなければいけないと思います。その先に販促ビジネスや広告ビジネスが広がっていくと思っています。

スーパーにもデジタル特化の人材は欠かせない

【田中】先ほど亀山さんのお話が出ましたが、亀山さんの前職はアマゾンということで、描かれるビジネスモデルもアマゾンに近いと思います。こだわりを持ってされている事業をどのように強化していく予定でしょうか?

【相木】亀山の「ぐるぐる図(下図表1)」もまだ全てが実現していませんので、やるべきことはたくさんあります。デジタルの施策について亀山にすべてを任せるのではなく、彼にリーダーシップとってもらいつつ、もっと中の人材を育てていく。かつ、外部からも人材を採用していきます。私はこの半年間、採用活動に多くの時間を割いています。いろいろな方にお会いして「ベイシアは本当に面白いよ。カインズやワークマンで起きたことは次にベイシアで起きるから」という口利き文句で多くの人に参画してもらっています。

【図表1】ベイシアのぐるぐる図
ベイシアのぐるぐる図

【田中】ぐるぐる図についてはどのあたりが課題だと思いますか?

【相木】コンセプトは極めて正しいと思いますが、実現するためのリソースが十分ではなかったり、データプラットフォームが整備されていないなど、分析・解析ツールを使いこなせる人材が少ないのが現状です。ここを克服すればお客様への提案、メーカーへの提案もどんどんできるようになるでしょう。ベースとなるデータ分析力をつけることが次の飛躍につながると考えています。