コーヒーや緑茶だけでなく、エナジードリンクなど清涼飲料水にも多く含まれるカフェイン。しかし、産業医の池井佑丞さんは「眠気覚ましや気分転換にもなり、適量であれば健康に良いという調査結果もあるが、摂り過ぎると中毒症状を起こし、最悪の場合は死に至ることもある」という――。
コーヒー
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「カフェイン中毒で死亡」のニュースが話題に

近年、「エナジードリンク」とよばれる清涼飲料水が多く販売されています。エナジードリンクにはカフェインが添加されており、朝の眠気覚ましや仕事や勉強の合間の気分転換などに飲用している方も多いようです。ジュース感覚で手軽に飲用できる一方、注意したいのがカフェインの過剰摂取です。

2015年に「カフェインの過剰摂取が原因で20代男性が死亡した」ことがニュースとなり、死亡した男性がエナジードリンクを常用していたことが報じられました(後に、この男性の胃から多量のカフェイン錠剤が見つかり、エナジードリンクとカフェイン含有薬との併用によるカフェイン中毒で死亡に至った可能性があることがわかりました)。エナジードリンクの摂取のみが死因となったわけではありませんが、それまで、カフェインが原因で死亡する可能性について、あまり知られていなかったこともあり、カフェイン中毒への注目度は高まりました。