専門家ですら「普通の風邪」と言い出した
私は2020年の5月から、コロナ騒動については「これはそこまでヤバいウイルスではない。この騒動はインチキくさいな」と思っていた。そして同年8月、週刊ポストで『コロナ論』著者である漫画家の小林よしのり氏と対談した際には、「これは史上最大のバカ騒動になる」と発言している。
もちろん、2020年夏までのコロナ騒動初期ともいえる時期には「未知のウイルス」ということで、想定し得る効果的な感染対策を講じる必要はあったと思う。安倍晋三首相(当時)が命じた全国一斉休校とアベノマスクについても、いまでは愚策だったとわかるものの、当時は仕方がなかった面もある。
ただ、それから2年以上経っても「医療逼迫だ!」「マスクをピタッと着けてください!」「密です!」とやり続けるのは、もはや「コロナ恐怖症」という精神疾病ではないか。
当初の設定では「人が次々に死んでいく、恐怖の殺人ウイルス」ということになっていたが、いまや重症化率は第6波(2021年12月17日~2022年6月24日)で0.11%(大阪府の発表)、致死率は全世代で0.2%、40代以下は0.0%(厚労省の2022年8月16日発表時点)である。「ワクチンを打てば重症化は防げます!」と政府や厚労省、専門家は国民に訴えまくるが、そもそも重症化するのが難しいウイルスであることを、なぜ国民は理解しないのか。
そして冒頭でも述べたように、ついに専門家ですら「普通の風邪」と言い出してきているのである。普通の風邪に効くワクチンって、一体なんなのだ?
それでも日本政府は、3回目接種、4回目接種を絶賛推進中である。4回打っても感染した岸田文雄首相は、8月22日の復帰会見において「ワクチンを4回打ったおかげで、軽症で済んだ」と述べ、国民に3回目、4回目の接種を勧めた。まぁ、8億8800万回分もワクチンを買ってしまった厚労省の担当者と厚労大臣、菅義偉前首相、岸田氏、元ワクチン担当相の河野太郎氏、前ワクチン担当相の堀内詔子氏、そしてワクチンを礼賛したメディアや医者の保身のためだろう。
数字を見れば、感染対策に効果がないことがわかる
また、「これまで講じてきた感染対策、そしてワクチン接種は間違いなく効いている」という言説もあるが、これは嘘である。
以下は今年7月、私が『デイリー新潮』に寄稿した際に用いた数字である。わかりやすいので再掲しよう。出典元になっているのは厚労省の発表を基にした「東洋経済オンライン」のデータだ。
【陽性者数】
2020年:23万1409人
2021年:149万5581人(累計172万6990人)※前年比6.46倍
2022年: 802万8691人(7月12日時点=193日・累計952万4272人)※前年比1日あたり10.15倍
【死者数】
2020年:3459人
2021年:1万4926人(累計18385人)※前年比4.32倍
2022年:1万6531人(7月12日時点=193日・累計3万1457人)※前年比1日あたり2.09倍
ご覧のとおり、陽性者数も死者数も増加の一途ではないか。陽性者数は爆増といっても過言ではない。
さらに今年7月中旬以降、日本は連日世界一の陽性者数を達成。札幌医科大学のサイトでは、過去7日間における国別の陽性者数をグラフで見ることができるが、8月19日の時点で日本は他国に圧倒的な差をつけての1位である(図表1参照)。
日本は141万4122人、2位の韓国は89万3032人、3位のアメリカは65万6429人、4位のトルコは37万6031人、5位のドイツは27万2836人となっている。この数字を見て、それでも「マスクを含め、いまの日本の感染対策にはどれも確実に効果がある」と断言できる人がいるなら、良識を疑うレベルである。もしくは、単に引っ込みがつかなかくなっているだけなのだろう。「自分は日々、律義にマスクを着け、活動自粛もして、飲み会も旅行も我慢し、ワクチンも打った。それなのに感染するなんて報われない」などと悔しさを感じているのかもしれない。だから意地になって「マスクをせず、ワクチンも打たない不届き者が感染を広げた」と言い出すのである。