セブン&アイグループはミレニアムリテイリングとの経営統合により、コンビニ、総合スーパー、百貨店など多様な業態を擁します。ただ、流通業界で同じく経営統合した他社が進めているような、傘下企業間の人事交流はあえて行っていません。

鈴木敏文●セブン&アイ・ホールディングス会長兼CEO。1932年、長野県生まれ。中央大学経済学部卒業後、東京出版販売(現トーハン)入社。63年イトーヨーカ堂入社。73年セブン-イレブン・ジャパンを創設して日本一の小売業に育てる。2005年セブン&アイ・ホールディングスを設立する。

人事交流の効果を否定するわけではありません。ただ、人間社会は異質なものが外から入ってくると、どうしてもそれを弾き出そうとする力が働くため、人事交流は理屈ではよい仕組みに見えて、現実的でないように私は感じるのです。