微生物は宇宙を旅することが可能だった

微生物は、大気圏突入時の熱もくぐり抜けることができそうだ。火星で生まれた生命が、隕石に乗って地球までやってきて、私たちの祖先となった。カーシュビンクさんの説はますます現実味を帯びてきた。

NHK「コズミックフロント」制作班、緑慎也『太陽系の謎を解く 惑星たちの新しい履歴書』(新潮選書)
NHK「コズミックフロント」制作班、緑慎也『太陽系の謎を解く 惑星たちの新しい履歴書』(新潮選書)

「私は『カーシュビンクする』という新しい言葉を耳にしたことがあるんです。その意味は、物事をまったく違う目で見て、すべてを考え合わせ、妥当なシナリオを作りあげる、ということなんでしょう。私の知るかぎり、私が発表した意見で、間違いが証明されたものは一つもありません」(同)

現在の火星には極寒の砂漠が広がる。しかし40億年前の火星は、海と陸が存在し、地球よりもはるかに生命の誕生に適した惑星だったことが分かった。

すべての生命のふるさとは、本当に火星だったのか? 私たちのルーツを探る科学者たちの挑戦は、これからも続く。

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