観光本格再開へ三つの壁

現在、日本への観光目的の入国は添乗員付きパッケージツアーに限定されており、個人客についてはまだオープンになっていない。

「今後、どれくらい外国人観光客が日本を訪れるか、まだ読めません。入国者の上限は1日2万人ですが、中国人観光客の動向が見通せないなか、はたしてこれが埋まるか、厳しいかもしれません。どんなにがんばっても今年は400万人台、新型コロナで大きな痛手を被った2020年並み(412万人)しか外国人観光客が訪れない可能性はあります」

東教授は外国人観光客が本格的に回復する条件を、三つ挙げる。

「一つ目は世界的に新型コロナが収束すること。あるいは治療方法が確立されて安心して旅行ができるようになること。二つ目は外国人観光客受け入れに対する国民感情がやわらぐこと。そして三つ目はエアラインの国際線が回復すること。日本への観光は航空路線頼りですから」

今年は少しずつ外国人観光客の受け入れ態勢を整え、日本を訪れる人々に本当に「ウェルカム」と言えるような環境をつくり上げていく期間にしてほしいと、東教授は語った。

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

当記事は「AERA dot.」からの転載記事です。AERA dot.は『AERA』『週刊朝日』に掲載された話題を、分かりやすくまとめた記事をメインコンテンツにしています。元記事はこちら
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