オプション講座の時間で「夏期講習の復習」をする手もある

夏休みには通常の夏期講習の他にオプションでお盆特訓や単科講座が用意されている。ほとんどの塾では、オプションと言いつつも何も申請がなければ受講するものと見なし、受講料が引き落とされる。だが、私はこのオプション講座は必ずしも受ける必要はないと考えている。すでに学力が十分ある子であれば、さらに理解を深められるが、そうでない子にとってはあまり受ける意味がない。塾の言われるままに受講するより、その時間を夏期講習の復習に充てたほうが結果は出せる。

夏期講習中は毎日がハードで、頭の中に入れなければいけない知識やテクニックが山のようにある。まわりもみんな頑張るので、何とか授業についていけるように必死に食らいつくが、ついて行くだけで精一杯で、講習で学んだことを頭の中にまとめる時間がない。こうした状況のまま、夏休み明けにテストを受けると、成績が上がらないどころかガクッと落ちてしまうことがある。夏休み中にあんなにも頑張って勉強をしたのに、成果が表れないという残念な結果になってしまうのだ。

勉強する小学生の手元
写真=iStock.com/Marilyn Nieves
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復習は「◯△×学習法」でやるといい

夏期講習で余裕だった子は、オプション講座を受けて次のステップに進めばいい。でも、夏期講習で苦しかった子は、お金は無駄になるが、その期間をこの夏の振り返りの時間に充てた方がいいだろう。頭に詰め込んだ知識を整理することで、活用できるようになる。だが、「振り返りましょう!」と言ったところで何を振り返って良いのか分からず、とりあえず全部やろうとするのはNGだ。そもそもそこまでの時間はない。

やるべきことは、おおよその理解はできているけれど、まだ完璧とまでは言えない問題をできようにすること。そのための方法としておすすめしているのが、○△×学習法だ。授業中、「これはもう理解できている」というものには○を、完全には理解できていないが、あと少し頑張ればできるようになりそうなものには△を、現時点ではまったく理解できないものには×をつけておく。振り返り期間にやるべきなのは、△の問題だ。これをクリアするだけで、得点力が大きく変わってくる。

夏休みまではあと1カ月半ある。まだ先のことのように感じられるかもしれないが、講習を受けるか受けないかの選択や、夏休み中にいつ何を勉強するかといった学習スケジュール、誰に何を頼むかといった戦略は、今まさにやらなければいけないことなのだ。この夏をぜひ有意義な時間にしてほしい。

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