権利は守らなければ損なわれてしまう
【ルーベンシュタイン】憲法について何かひとつ変更できるとしたら、それは何でしょう、そしてなぜですか? もしあなたが建国の父、建国の母だとしたら、今の憲法にはない、何を入れるでしょう?
【ギンズバーグ】憲法に平等修正条項を追加します。
理由はこうです。ポケット憲法を取り出して孫娘に見せるとしましょう。たとえば修正第1条を開けば、言論と報道の自由が明示されています。ところが「女性と男性は同等の市民権を有する」と謳った文言はどこにもありません。
1950年以降に制定された世界のあらゆる憲法には、これに相当する条文——すなわち、男性と女性は法の前では平等であるという意味の条文がすでに含まれています。思想および良心の自由と同様、男女が同等の市民権を有するという考えが私たちの社会の基本的な前提であると認識できるように、そうした声明を含んだ憲法を孫娘たちに持たせたいと思っています。
【ルーベンシュタイン】あなたが将来の希望を抱くには、何が必要でしょう?
【ギンズバーグ】孫娘ですね。私は弁護士を務めている一番上の孫娘を、とても誇りに思っています。彼女は私たちの国を、そしてその最高の価値観をとても気にかけています。彼女や彼女のような若者たちがいてくれれば、いつでも私たちを正しい方向に引き戻してくれるでしょう。
【ルーベンシュタイン】私たちの民主主義にとって、最大の脅威は何だとお思いですか?
【ギンズバーグ】私たちが手にしている権利は、守らなければ損なわれてしまいます。そういう気持ちのない人たちの存在こそ、最大の脅威です。
有名なラーニド・ハンド裁判官は、自由について述べた偉大な演説のなかでこう語っています。「人々の心の中の火が消えてしまえば、憲法を、法律を、あるいは裁判所をもってしても、再びそれを灯すことはできない」と。私の信念は、自由な精神のなかにこそあるのです。